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HIMSSグローバルヘルスカンファレンス&エキシビション

2023年06月06日

HIMSSについて  

HIMSSは、米国の医療情報管理システム学会によって主催され、ヘルスケアの改善を目的として情報技術と管理システムを最大限に活用して世界的なリーダーシップを発揮することに焦点を当てたイベントです。これは 1962 年以来開催されている年間最大のイベントの1つであり、HLTHやViVEなどの新しい会議が開催されるときでも、HIMSS はその立場を主張し続けています。HIMSS 2022の大成功を受け、HIMSS 2023は4月17日から21日まで米国のシカゴで開催され、引き続き6月7日から9日までポルトガルのリスボンで開催されます。

HIMSS 2023 は「つながる健康 + ケアするテクノロジー」をテーマとし、情報技術を活用することであらゆる場所の公衆衛生状態を改善するという目標によって、誰もがつながっていると HIMSS の CEO であるハル・ウルフ氏が協調しました。HIMSS は、障壁を打ち破り、世界の健康とヘルスケア業界に関するオープンな対話に参加する機会です。さらに、世界の保健エコシステムから 40,000人を超える専門家が集まっており、一緒につながり、問題を解決するこれ以上の機会はほとんどないと言えます。HIMSS 2023 の注目トピックスを表す以下のキーワードは、医療・ヘルスケア業界の有望な全体像を示していますが、まだ解決すべき課題が多く残っています。

 

健康格差 - Health Equity 

健康格差とは、「地域や社会経済状況の違いによる集団における健康状態の差のこと」を言います。健康格差の一例として、スコットランドの最も裕福な地域では、貧困地域の人々に比べて、男性は23.8年、女性は22.6年長く健康状態が保たれています。COVID-19パンデミックの数年間で、社会的に脆弱な集団の高い死亡率を通じて、健康の不平等がますます明らかになりました。

新型コロナウイルスによる深刻な合併症及び死亡の危険性も徐々にこの集団で高くなっています。健康格差はマクロ的で長期的な問題ですが、焦点は健康の根本的な決定要因と不平等の原因に迅速に対処するということです。

HIMSS 2023 対話に参加するいくつかの組織の 1 つである AHIOS (Association of Health Information Outsourcing ServicesHIOS) は、医療情報の平等というより大きな使命を推進するために、競合するソリューションプロバイダーがどのように連携したかを示す代表的な例です。患者が自分の医療記録にアクセスできないと、治療だけでなく全体的な転帰にも悪影響を及ぼす可能性があります。AHIOS は、すべての患者の健康情報データへの高速、安全、信頼性の高いアクセスを提供するモデルを構築することで障壁を打ち破っています。

 

相互運用性

「相互運用性」 (Interoperability) とは、さまざまな医療・ヘルスケア情報システムが連携できる (相互運用できる) 能力に関する特性です。

相互運用性について長年にわたって議論してきたにもかかわらず、異なるシステムやデータウェアハウスを接続して患者にサービスを提供することは依然として非常に困難です。 ここでの相互運用性は、時間を節約し、作業効率を向上させるために介護者や管理スタッフに権限を与えるということです。 また、各人固有の状態を評価するのに役立つデータを収集することにより、どこで治療を受けても、患者が可能な限り最善の治療を受けることができるように確保します。 HIMSS のある講演者は、「医療システムは1つのシステムだけではなく、システムの集合体です」と述べました。HIMSSの目標は、健康情報を改善することを目指して統一集団として働くことです。

患者中心医療の実現を目指して、医療提供者は数か月前から協力して、データを接続する方法に関する革新的な定義を考案しました。HIMSSでは、このミッションについて熱心に議論しました。

 

FHIR (Fast Healthcare Interoperability Resources)

FHIRは、ヘルスケアデータを電子的に交換するための一連のルールと仕様です。HIMSS 2023 では、複数の講演者が相互運用性における FHIR の重要性を強調し、FHIRの実際の使用例を共有しました。注目すべき例は、米国最大の電子医療記録 (EHR) プロバイダーである Cerner と Epic との提携です。 両社は、システム間でデータを交換するためにFHIRサポートの計画を発表しました。まだまだ道のりは長いですが、HIMSS は FHIR を小規模なパイロット プログラムの枠を超えて活用すると期待されています。

 

生涯にわたる患者の健康記録 - Lifetime Patient Health Record

相互運用性ショーケース(Interoperability Showcase)では、患者がアプリを活用して医療提供者、保険、ウェアラブルなどに接続できることが示されました。データは一ヶ所に集約され、病気の予防、検査、治療をサポートする情報を提供すために使用されます。これは非常に理想的なコンセプトですが、患者がアプリのダウンロードと管理、そして必要なデータをすべて手動で接続するのに十分な関心を持って投資をしているかどうかに大きく依存します。


データプライバシー及びサイバーセキュリティ

最近の報告によると、デジタルヘルスエコシステムの発展により、利用者(患者)と医療サービスプロバイダーの両方に、GDPR(ヨーロッパの規制)やHIPAA(アメリカの規制)の範囲外でデータアクセス権を理解し管理する重大な責任が求められているということです。HIMSSの専門家にとって、医療データへのアクセス権を向上させつつ、データのセキュリティを確保することは困難な問題です。また、米国の医療機関は毎週平均 1,410 件のサイバー攻撃を受けており、以前と比べて86%増加してきたというこの頃の調査結果が出ています。医療業界のしてきた被害額が、他のどの業界よりも高いと評価されて、2020年から42%増加しているということを示しています。HIMSSの会議では、多くの旧機器がサポートされなくなり、医療機関がセキュリティシステムを強化できないより、必要なセキュリティ対策の重要性が強調されました。

 

人工知能(AI)

HIMSSでの演説者は、AIの発展の頂点は1950年代から始まり、現在では少なくとも第5の周期に入っていると述べました。これはChatGPTが世界を席巻している時期に面白い仮説だと考えられます。それに従って、人材不足の背景において、AIは医療システムの重要なアシスタントになることが期待されています。

AIは手術の改善から診断支援、治療などの様々な形式により、医療と健康管理の領域に深く関与しています。世界には、ソフトウェアを使用して病気を治療し、薬の購入などの保険金を受け取るSamD (医療機器としてのソフトウェア) のようなシステムがさらに増えるだろうかとされています。しかし、その場合では、人間の価値はどのようになるのだろうか。このトッピングは、来る6月のHIMSS Lisbonイベントで共有されています。

 

従来のケア形態を多様化する - Setting of Cares 

 従来の医療現場(病院や診療所)から、患者が望む場所での医療への移行について多くの議論がなされてきました。自宅は患者にとって最も快適な場所であり、治療結果を改善する可能性が高い場所で、在宅医療は重要な話題となっています。また、薬局は医療介護施設としても発展しており、迅速かつ簡単にアクセスできるため、ほとんどの患者はこれらの施設を年間 35 回訪れますが、これは従来の医療施設の年間 4 回の 9 倍です。

 HISSSでの迅速なケア提供の機会に関するスピーチの中で、Best Buy Healthの社長は、同社の広大な物流ネットワークとGeek Squad モデルをどのように活用して医療機器を患者に届けるかについて共有しました。さらに、それらを立ち上げて実行し、他の医療施設と接続するための在宅セットアップも提供します。当プログラムの最新の試験運用では、患者には満足度スコアが向上し、再入院率が 6% 未満に減少しました。印象的な数字だろう!

 

まとめ

 Omiグループは、ポルトガルのリスボンで7~9日6月まで開催されるHISSS 2023 に参加することで、世界中の組織、企業、デジタルヘルスケアの専門家と連携します。展示会にブースを出展することで、Omiグループはデジタルヘルスケアにおける世界の新しくトレンドを更新して続けると同時に、ベトナムから弊社のデジタルヘルスケアの能力を世界の友人に紹介し、医療・ヘルスケアIT業界の先駆者としての存在感を高めようかと考えております。

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